日々の業務で、新しいツールの使い方に頭を悩ませていませんか?
本記事では、ChatGPTの基本的な使い方や使いこなすための9つのコツをご紹介!
生成AIに全く詳しくなかった私が、日々の業務で使い方を学んでいく中で発見したことや調べて知ったことを中心に、ChatGPTの使い方のコツを解説します!
みなさんも、今日からChatGPTを活用し、作業をスムーズに進めるための第一歩を踏み出してみませんか?
ChatGPTの使い方をマスターし、自分のスキルアップや業務効率化を目指しましょう!
ChatGPTとは?基本について紹介!
生成AI技術の急速な進化にともなって対話型の生成AIサービスの利用が急速に広まってきています。その中でも特に注目を集めているのが、OpenAIが開発した「ChatGPT」です。この章では、ChatGPTの基本的な内容と特徴について解説します!
ChatGPTとは?
ChatGPTとは、OpenAIが開発した対話型生成AIサービスです。ユーザーの指示に対してまるで人間のように回答するため非常に大きな話題を呼びました。リリースから2ヶ月ほどで利用者が1億人を超えるなど世界中の人を魅了しています。
ChatGPTは単なるテキスト生成だけに留まらず、質問応答や翻訳、さらには画像生成など、多くの分野で利用されています。
ChatGPTについて詳しくは以下の記事で解説しているのでぜひご覧ください!
プロンプトとは
プロンプトとは、ChatGPTに指示を出す時に入力するテキストのことです。このプロンプトのできが、生成されるテキストの質に大きな影響を与えます。そのため、明確で分かりやすいプロンプトを書くことは非常に重要です。プロンプトが曖昧であったり情報が足りなかったりすると、AIの応答も曖昧で不明瞭になりやすいです。
プロンプトを書く際に気をつけるポイントは以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてみてください!
ChatGPTの得意なこと
ChatGPTの得意なことについて3つ見ていきたいと思います。
文章の生成
ChatGPTは文章を生成するのが非常に得意です。短い文章から長い文章まで書き上げることができます。
例えば、ビジネスメールを作成するときにChatGPTを使うと正しい敬語表現ですぐにメールの文章が完成します。あとは宛名や自分の名前を入力するだけであっという間にメールが完成します。メールを作り上げてくれるのも便利ですが、日々の業務内容をレポートにする際にも大いに活躍します。メールの文章を作るプロンプトはこの記事の後半で登場するので、ぜひコピペして使ってみてください。
ChatGPTの業務での使い方は以下の記事で紹介しているので、業務の効率化を目指したい方はぜひご覧ください!
ブレインストーミング
ChatGPTはブレインストーミングにおいて非常に優れたツールです。新しいアイデアや解決策を提案する能力に長けています。
一人で考えているとどうしても意見が偏ってしまいます。そんなときにChatGPTを使えば自分とは別の角度から意見を考えてくれます。なぜなら、ChatGPTは一つの質問に対して複数の意見を生成することが得意だからです。なので、例えばプレゼンテーションの準備をする際に、どのような視点から話を組み立てるべきかChatGPTと相談しながらをいろいろな可能性を検討するといった使い方もできます。
他にもチーム内で意見が分かれるような議題の場合には、さまざまな意見をまとめ上げ中立的な立場からお互いに納得のいく提案を並べ、最適な解決策を見出すなどの使い方もできます。
文章要約と校正
文章要約と校正もChatGPTに任せるような使い方もできます。
まず、ChatGPTは長い文章を要約して要点を洗い出す能力に長けています。たとえば、非常に長い調査レポートなどの文章をChatGPTに要約してもらうことができます。そうすることで、読みたい文章の要点だけを抽出することができ、時間を節約しつつも重要なポイントを抑えることができます。
次に、文法のチェックや文章の整合性を確認し、校正を行う能力が挙げられます。ChatGPTは文法的な誤りや不自然な言い回しを自動的に検出し、修正案を提示します。たとえば、主語と動詞の一致、句読点の使い方、時制の一致など、細部にわたるチェックが可能です。
このように、ChatGPTは多岐にわたる能力を持っており、効率的かつ効果的に文章を改善する力があります。多忙な日常において、時間を有効に活用しながら高品質な文章を作成できます。
ChatGPTが苦手なこと
しかし、ChatGPTは万能のスーパーヒーローというわけではありません。ここではChatGPTが苦手なことをいくつかご紹介します。
ユニークなアイデアの出力
苦手なことの一つはユニークなアイデアの出力です。先ほど、ブレインストーミングで使えると書きましたが、実は今まで誰も思いつかなかったようなアイデアを考えることはできません。
これはChatGPTが過去のデータを参照し学習しているというChatGPTの仕組みに依存しているため現状この弱点は克服されません。
複雑な処理が必要なタスクの理解
複雑な処理を要するタスクの理解もまたChatGPTが苦手とすることの一つです。
LLMには、最初と最後の部分しか覚えておらず、中間部分は忘れてしまうという特徴があります。そのため複雑なタスクになると中間部分が抜け落ちてしまい、必要な処理ができないのです。
これの対処法については後述の9つのコツでお伝えします。
最新情報の出力
ChatGPTは過去のデータを元に学習しているため、最新の情報を出力することはできません。
いまChatGPTが学んでいるデータは2023年12月までのものなのでそれ以降のことはChatGPTに聞いても教えてくれないのです。
しかし、最近ではインターネットを検索してChatGPTが学習しきれていない最新の情報を表示してくれるようになりましたが、間違っている可能性も高いので注意が必要です。
ChatGPTを使う際の注意点
注意点① セキュリティ
ChatGPTに入力したデータはChatGPTの学習に再度使われるため、保存されています。
そのため、誤って顧客情報やメールアドレスを入力するとそれらの情報がChatGPTの運営元であるOpenAIに保存されAIの学習に使われてしまう恐れがあります。
そのような事態を避けるため、機密情報や個人情報を入力する際は、パスワードや個人識別情報などの機密性の高い情報の入力を避け、データを匿名化してリスクを最小限に抑えることが重要です。
それ以外の方法としてはChatGPTが提供しているteamプランに入る方法もあります。このプランでは入力したデータが学習に使用されず、情報漏洩の可能性は限りなく低くなります。このような方法もありますが、機密情報や個人情報などの情報は極力入力しない方が良いでしょう。
注意点② 誤情報
ChatGPTから提供される情報は、完全に正確であるとは限りません。
ChatGPTが学習しているデータは現在最新のもので2023年12月までのものになります。それ以降のデータについては学習していないため、正確に応えることが難しいです。最近では学習していない情報についてもインターネットから検索して教えてくれるようになりましたが、インターネットからの情報であるため、いずれにせよ信頼性の検証が必要になります。
そのため、重要な決定や業務に関わる情報は必ず信頼できる情報源で再確認し、定期的に専門家や担当者によるレビューを行い品質を管理する必要があります。また、社内教育を通じてChatGPTの適切な使い方や注意点を周知徹底し、使い方ガイドの作成やフィードバックの収集を行い、改善点を洗い出します。
ChatGPTを使いこなす9つのコツ
ここでは実際にChatGPTをうまく使いこなすためのコツを9つ紹介します!マスターして効率よくChatGPTを使いましょう!
コツ①目的ごとにチャットルームを変える
ChatGPTはルーム内で話したことを記憶しています。そのため今までと全く違う指示が飛んできると、自分の記憶と指示が混ざってしまい、どちらを優先すれば良いかわからなくなり回答の質が落ちます。
メールの文章作成や文章要約、画像生成など目的ごとでチャットルームを分けて使いましょう。
チャットルームの作成数に制限はないのでタスクごとに新しくチャットルームを作るのが良いです。
コツ②役割を明確にする
ChatGPTに対して役割を与えると回答の精度が向上します。
例えば「ブログの記事を書いて」というよりも「あなたはプロのウェブライターです。」と最初につけて指示を出す方が出力される文章の質が向上します。
プロンプト例
# 命令書
あなたはプロのウェブライターです。
以下の条件に従ってブログのタイトルを考えてください。
# 条件
、、、
コツ③追加で情報を与える
ChatGPTは最新の情報や専門的な情報については詳しく知りません。
そのような情報を元にして文章や画像を出力させたい場合は、追加で情報を与えて覚えさせることで対応できます。
例えば、ChatGPTに追加で覚えさせたい内容をPDFなどにまとめ「添付したPDFを元に質問に回答してください」という指示を出すと、PDFに沿って回答してくれます。
コツ④ひとつずつ指示を出す
複数の指示をまとめて送るとChatGPTは思ったような回答を出力してくれません。複数のタスクがある場合は、タスクをひとつひとつ分解して指示を出すことを覚えておいてください。基本的に一つの指示で一つのタスクを実行させるのが最も精度の高い回答を得ることができます。
1指示1タスクと覚えておきましょう!
コツ⑤細かく指示をする
条件を細かく指示することで自分が求めている回答に近づくだけではなく、ChatGPTの回答精度を向上させることができます。
例えば、「ビジネスメールを作成して」という指示よりも「広告業界の人事担当者さんに向けて新しい製品をPRするためのビジネスメールを作成して」と指示する方が指示内容が明確でChatGPTもタスクの実行がしやすくなります。
コツ⑥指示と情報を分ける
指示と情報を分けるとは、指示文と情報をマークダウンなどで分かりやすく記載するということです。
以下のような形で記載するとChatGPTに伝わりやすくなり、思った通りの回答精度に近づきます。
プロンプト例
# 指示
あなたはプロのマーケターです。
以下の情報をもとにマーケティングの企画案を考えてください。
# 情報
今回マーケティングを実施する商品はOOです。ペルソナは、、、
コツ⑦長文は分割する
あまりにも長すぎる文章だとChatGPTに入力しても理解してくれません。
そこで長い文章は意味のまとまりごとに分割し、複数回に分けて入力するのが良いでしょう。
複数回に分けて送る際に気をつけたいことは、全て送り終えてから回答してもらうということです。ChatGPTは基本的に1つの入力に対して1つの結果を返してくれます。しかし分割入力の際には全て送り終えてから、指示に答えてもらう必要があります。そこで「今から長い文章を3分割にして送るので全て送り終えてから質問に回答してください」という指示を最初に出せば3回分を送り終えるまで待ってくれます。
コツ⑧出力の形を指定する
出力の形を指定することで、望み通りの回答が得られやすくなります。例えばいくつかの案をもらう場合、文章で回答をもらうよりも、箇条書きで回答をもらう方が見やすいと思います。そういった場合は「# 条件」などの見出しをつけた上で出力形式を指定すると良いでしょう。
プロンプト例
# 条件
・案を10個考えてください
・出力は箇条書きで行なってください
コツ⑨GPTsを使う
カスタマイズしたChatGPTのことをGPTsといいます。
同じ作業を何度も行いたい場合は自分でGPTsを作るのがおすすめです。例えば、ビジネスメールを作成することが多い場合、毎度指示出しをするのは面倒ですよね。そういった際はGPTsを作成しておくことで、必要な情報さえ入力すればビジネスメールを作成してくれます。
GPTsについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください!
日頃の業務で活用する方法
①ビジネスメールの作成
新しい取引先や既存の顧客へのメール送信文を考えるのは敬語表現などにも気を使う必要があり、頭を悩ませることも多いはず。
そのような場面でChatGPTを活用すると、メールのニュアンスを伝えるだけで正しい日本語を用いたメールの文章を瞬時に作成してくれます。
以下の例を参考にChatGPTでビジネスメールを作成してみましょう!
プロンプト例
# 指示
あなたは優秀なビジネスマンです。
取引先からの返信が来ないため再度メールを送信しようと考えています。
送信するメールの文章を考えてください。
# 詳細
・先週5月28日に見積書を送ったが、返信が来ない。
# 条件
・見積もりに関する返事を求めてください。
・丁寧な文章でメールを作成してください。
②企画書の作成
企画書を作成する業務をChatGPTに任せることで大幅な業務効率化を実現することができます。例えば企画書の骨子をつくってもらいそれを元にして企画書を作り上げたり、逆に骨子だけ人が作成してそのあとはChatGPTに作ってもらう、といった使い方があります。
③議事録のまとめ
人間の手で議事録を取る必要はもうないかもしれません。2024年5月に新しく登場したChatGPT4-oを使えば音声入力ができるので、会議中にChatGPTを起動しておけば議事録まで作成してくれます。音声をもとに文字起こしされた会議の内容をChatGPTに入力して、まとめておいてと指示を出せば議事録の形に直してくれます。
まとめ:優秀なアシスタントとしてChatGPTを使いこなしましょう!
ChatGPTはコツさえ掴めば非常に優秀な専属のアシスタントとして働いてくれます。今回ご紹介した使い方のコツをマスターしてChatGPTを業務に活かしましょう。
使いこなせば業務を効率化できますが、なんでもできるわけではないということだけは忘れずに上手にChatGPTに向き合いましょう!